隣人を盲目の内に見ることへの訓戒
誰かが彼の隣人に対してあれこれと尽くそうとすることは基本的には良いことだが,人は屡〻隣人の全てを受け入れることが善だと誤認してしまうが,これはその隣人への偏愛からくるものである。それは隣人のご機嫌をとって悦ばせようとするだけの虚しい行いだということを知らない。というのも,隣人が罪に陥った場合に必要なのは,その隣人の罪をみて見ぬふりをして捨て置くことなどでは決してなく,善良な心持ちと謙虚な姿勢で以て正しき道に戻れるようにそっと促すか,或いはその隣人の為に祈り彼が罪から解かれるように神に全てを託すか,なのだ。故に思う。我々は隣人を盲目の内に見るべきではないし,如何なる時に於いても注意深く且つ敬意を払って隣人を見なければならない。何故ならば,注意を払わなければ我々は罪から清まることはできないし,敬意を持たなければ,次第にその隣人を軽視し見下すようになるからだ。