飲酒に否定的なキリスト教が酒を製造しているという矛盾という意見に対する反論
キリスト教の修道院で作られる葡萄酒の文脈で,„飲酒に否定的な立場の宗教が酒造を先導しているのは面白いですね。“というのを見たのだが,キリスト教は絶対禁酒主義を支持していないし,葡萄酒は聖体礼儀で使われる«尊血の器»なので,重要なものなのだが。一体彼は何を言っているのだろうか。我々が斎するのは,飲食という行為を恥ずべきものと見なしているからではなく,飲食全てを神゜的に,機密的に,ユーカリスティックにさせる為である。一定期間肉食を避けるからといって菜食主義ではないように,特定の日に飲酒を避けるからといって絶対禁酒主義という訳ではない。斎の期間に,我々がこういった肉体の刺激を拒否するのは,これらの刺激自体が悪であるからではなく,それらが罪の為に混乱せられており,自己練達に依って清められるべき必要があるからである。