神の存在論に関する見解
«神を信じるか»という愚問は何なのだ。この世界が発生し現在まで存在している時点で,超越的な何等かの«存在»の干渉があることは明白であり,世界が存在した理由となった何等かが存在することは事実なのであるから,最早信じる対象ではなく,ひとつの事実であることをこの世界が明証している。
人間はその知力で考え得る最後の答えに辿り着いたとしても,世界の全てを記述することは到底できないだろう。その知力の限界の壁に当たった時に人間の取り得る行為は,«信じる»或いは«放棄する»である。信仰は理性の先にある。故に信仰は逃避ではない。