斎に関する解説
西方教会(ローマ・カトリック教会やプロテスタント諸派)では斎(食物の制限)は厳格にはないが,西方教会の修道院でも肉類は避けられていると聞く。
東方正教会は斎があり,肉・魚・卵・乳製品・油(オリーブ油)・お酒が水金曜日及び各斎期に禁止されている。修道院では基本手に常に避けられています。
主は„自ら慎め、恐らくは爾等の心は饕餮、沈湎に鈍くせられん“(ルカ21:34)と教えられた。«饕餮»とは大食や飽食の意,«沈湎»とは深酒の意で,つまり鱈腹食べたり酒を飲み過ぎたりしていると,体が重たくなるだけでなく心も鈍くなり,心身ともに«肉的状態»に陥ってしまう。また,„節制する者は、胡椒・生姜など香辛料のきいた料理を断たねばならない。こうした料理は肉体の欲望を刺激するからである。“とあるように,節制には肉的な慾を抑える効果があり,信徒特に修道士は慾を捨てる為に節制を行う。
何故肉や魚が避けられるかというと,それらの食物は血を滾らせて身体を熱くするからだ。この時人は«肉の思い»に囚われやすくなり,神の戒めを軽視して神と敵対したようになる。故に血を滾らせて身体を熱くするこれらの食物は避けるべきであるとされている。